応急手当
傷病者の管理・搬送
傷病者の寝かせ方
意識がハッキリしているとき
本人がいちばん楽だと希望する姿勢で寝かせる。
意識を失っているとき
うつぶせ気味の横向きに寝かせ、頭を後ろにそらせ、上になる腕を曲げ、その手の甲に顔を乗せるようにする。
上になったひざを軽く曲げ、からだを安定させる(回復体位)。
顔色が青白い
腰から下を高くする(足をあげる)。枕は入れない。
腹を強く打っている
ひざの下に毛布や布団を入れて、ひざを曲げさせる。
心臓発作、呼吸困難を起こしている
呼吸を楽にする後座位(状態を起こして後ろによりかからせる)にする。毛布や上着などをひざの下に置き、からだを支える。
頭部のケガ、脳卒中(脳血管障害)
頭や肩を少し上げて、顔を横に向け、だ液が口から外に出るようにしておく。
傷病者の運び方
大きなケガや急病で倒れている人がいた場合、できるだけ動かさずその場で手当をしましょう。しかし、車の通る路上やガスが充満している部屋などの危険な場所、風呂場やトイレなど狭くて手当ができない場合は、安全に手当ができる場所まで運ぶ必要があります。
運び方のポイント
- なるべく人手をかけて運ぶ。
- からだをしめつけない。
- ケガをした部分にさわらない。
- 傷病者のからだをできるだけ折り曲げない。とくに首と背骨に気をつける。
一人で運ぶ場合
傷病者の背中から抱きかかえるようにして移動させます。背中側から、わきの下に手を差し入れて、両手で傷病者の手をシッカリ握りましょう。
二人で運ぶ場合
一人は傷病者を背中から抱え、もう一人は傷病者の足を交差させて持ち、二人同時に持ち上げて、足の方から移動させます。腕の握り方は、[一人で運ぶ場合]を見てください。
二人以上で運ぶ場合
からだの下に手を差し入れて、水平に抱き上げたのち、抱え込みます。そのまま静かに立ち上がって運んでください。
階段を昇降する場合
傷病者を三角きんなどでいすに固定し、頸部が前に倒れないように運びます。