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市県民税のしくみ計算方法

2023年1月4日更新

市県民税(住民税)の税額は一般的に次のように計算されます。

(1)市県民税及び森林環境税の計算方法

計算式の図

(2)所得の種類と所得金額の計算方法

所得割の税額計算の基礎は所得金額になります。その所得金額は次の10種類の所得に分けられています。なお、市県民税(住民税)は前年中の所得を基にして計算されます。
(例:令和6年度=令和5年中の所得)

所得の種類 所得金額の計算方法
1 利子所得 公債、社債、預貯金などの利子 =収入金額
2 配当所得 株式や出資の配当など =収入金額−株式などの元本取得のために要した負債の利子
3 不動産所得 地代、家賃など =収入金額−必要経費
4 事業所得 事業をしている場合に生じる所得 =収入金額−必要経費
5 給与所得 サラリーマンの給料・賞与など =収入金額−給与所得控除
6 退職所得 退職金、退職手当など (10)退職所得の特例参照
7 山林所得 山林(立木)を売った場合に生じる所得 =収入金額−必要経費−特別控除額
8 譲渡所得 土地、建物などの財産を売った場合に生じる所得 =収入金額−資産の取得価額などの経費−特別控除額
9 一時所得 賞金、生命保険等の満期返戻金など =収入金額−必要経費−特別控除額

※一時所得の金額×1/2=総所得金額に算入する金額

10 雑所得 公的年金等、原稿料など他の所得にあてはまらない所得 =次のaとbの合計額
a.公的年金等の収入金額−公的年金等控除額
b. aを除く雑所得の収入金額−必要経費

(3)非課税収入

次のような収入は、市県民税(住民税)の課税の対象になりません。

(4)給与所得の計算

給与所得は、給与の収入金額に応じて次のように計算されます。

給与所得の所得額計算式(速算表)
給与収入の合計額:A 給与所得の金額
~550,999 0
551,000~1,618,999 給与収入の合計額−550,000
1,619,000~1,619,999 1,069,000
1,620,000~1,621,999 1,070,000
1,622,000~1,623,999 1,072,000
1,624,000~1,627,999 1,074,000
1,628,000~1,799,999 計算式の図 B×2.4+100,000
1,800,000~3,599,999 B×2.8−80,000
3,600,000~6,599,999 B×3.2−440,000
6,600,000~8,499,999 A×0.9−1,100,000
8,500,000~ A−1,950,000

<給与所得の計算例>

給与収入が295万円の場合

295万円【A】÷4=737,500円→737,000円【B】(1,000円未満切り捨て)【B】×2.8-8万円=1,983,600円

…給与収入295万円の方の場合、給与所得は1,983,600円になります。

所得金額調整控除

令和3年度(令和2年分)以降、下記に該当する場合は、給与所得から所得金額調整控除が控除されます。

  1. 給与等の収入金額が850万円を超え、次のアからウのいずれかに該当する場合(租税特別措置法第41条の3の3第1項)
    ア.
    特別障害者に該当する
    イ.
    年齢23歳未満の扶養親族を有する
    ウ.
    特別障害者である同一生計配偶者若しくは扶養親族を有する
    所得金額調整控除額=(給与等の収⼊額(1,000万円を超える場合は1,000万円)-850万円)×10%
  2. 給与所得控除後の給与等の金額及び公的年金等に係る雑所得の金額があり、給与所得控除後の給与等の金額と公的年金等に係る雑所得の金額の合計額が10万円を超える場合(租税特別措置法第41条の3の3第2項)
    所得金額調整控除額=(給与所得控除後の給与等の金額(10万円を超える場合は10万円)+公的年金等に係る雑所得の金額(10万円を超える場合は10万円))-10万円
    (注意)1.の控除がある場合は、1.の控除後の金額から控除します。

(5)公的年金の所得計算

公的年金等(国民年金・厚生年金・共済年金などの公的年金から支給される老齢基礎年金・老齢厚生年金・退職共済年金など、国民年金基金から支給される年金など)については、次の速算表により公的年金等の所得が計算されます。

65歳未満(昭和34年1月2日以降生まれ)

公的年金の所得額計算式
公的年金等の合計額:A 公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額
1,000万円以下 1,000万円超2,000万円以下 2,000万円超
130万円未満 A-600,000 A-500,000 A-400,000
130万円以上410万円未満 A×75%-275,000 A×75%-175,000 A×75%-75,000
410万円以上770万円未満 A×85%-685,000 A×85%-585,000 A×85%-485,000
770万円以上1,000万円未満 A×95%-1,455,000 A×95%-1,355,000 A×95%-1,255,000
1,000万円以上 A-1,955,000 A-1,855,000 A-1,755,000

65歳以上(昭和34年1月1日以前生まれ)

公的年金の所得額計算式
公的年金等の合計額:A 公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額
1,000万円以下 1,000万円超2,000万円以下 2,000万円超
330万円未満 A-1,100,000 A-1,000,000 A-900,000
330万円以上410万円未満 A×75%-275,000 A×75%-175,000 A×75%-75,000
410万円以上770万円未満 A×85%-685,000 A×85%-585,000 A×85%-485,000
770万円以上1,000万円未満 A×95%-1,455,000 A×95%-1,355,000 A×95%-1,255,000
1,000万円以上 A-1,955,000 A-1,855,000 A-1,755,000

<公的年金等に係る雑所得の計算例>※年金以外の所得が1,000万円以下の場合

☆60歳の方で公的年金の収入金額250万円の場合

250万円×75%−275,000円=160万円

☆65歳の方で公的年金の収入金額250万円の場合

250万円−110万円=140万円

(6)所得控除

所得控除は、納税者の個人的な事情を考慮して、その実情に応じた税負担を求めるために所得金額から差し引くことになっています。

  所得の種類 要件 控除額
1 雑損控除
  • 前年中に、災害や盗難等により住宅や家財に損害を受けた場合
  • 災害に関連してやむを得ない支出(災害関連支出)をした場合
次のいずれか多い金額
①(損失の金額−保険等により補てんされた額)−(総所得金額等×1/10)
②(災害関連支出の金額−保険等により補てんされた額)−5万円
2 医療費控除
  • 前年中に、あなたや生計を一にする親族のために、医療費を支払った場合
次のいずれか多い金額
①従来の医療費控除 
A−保険金などの補てん金額−10万円※=控除額(200万円を限度)
A:支払った医療費
※総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%
②スイッチOTC薬控除(セルフメディケーション税制)
B−保険金などの補てん金額−1万2千円=控除額(8万8千円を限度)
B:スイッチOTC医薬品の購入費
※平成30年度から医療費控除を申告する際は、領収書の代わりに“医療費控除の明細書”の添付が必要となりました。詳しくはこちら
3 社会保険料控除
  • 前年中に、あなたや生計を一にする親族のために、社会保険料を支払った場合
支払った額
4 小規模企業共済等掛金控除 前年中に、あなたや生計を一にする親族のために、
  • 小規模企業共済掛金
  • 確定拠出年金の個人型加入者掛金
  • 心身障害者扶養共済掛金
を支払った場合
支払った額
5 生命保険料控除 前年中に、
  • 生命保険契約等の掛金
  • 個人年金保険契約等の掛金
  • 介護医療保険契約等の掛金
を支払った場合

平成25年度より介護保障・医療保障にかかる分が別枠で創設。

  • 平成23年12月31日以前に締結した契約:旧契約
    • ①旧生命保険契約
    • ②旧個人年金契約
  • 平成24年1月1日以後に締結した契約:新契約
    • ①新生命保険契約
    • ②新個人年金保険契約
    • ③介護医療保険契約

    ※各保険料控除の合計適用限度額:7万円

    ※新と旧の両方(旧生命と新生命、旧個人と新個人等)の支払い保険料がある場合の控除額の上限:2.8万円。

    ただし、旧契約だけで控除額が2.8万円を越える場合は旧契約だけで算出。

支払保険料:A 住民税
(新)生命保険料控除 ~12,000 全額
12,001~20,000 A×0.5+6,000
20,001~32,000
32,001~40,000 A×0.25+14,000
40,001~56,000
56,001~80,000 28,000
80,001~
(旧)生命保険料控除 ~15,000 全額
15,001~25,000 A×0.5+7,500
25,001~40,000
40,001~50,000 A×0.25+17,500
50,001~70,000
70,001~100,000  35,000
100,001~
6 地震保険料控除
  • 前年中に、地震保険料等を支払った場合
地震保険料と、旧長期の損害保険料の支払額をそれぞれ下表の式にあてはめ算出した控除額の合計額が、地震保険料控除額になります。(2万5千円を限度)

支払保険料:A 市県民税(住民税)
地震 ~50,000 A×0.5
50,001~ 25,000
旧長期 ~5,000 全額
5,001~15,000 A×0.5+2,500
15,001~ 10,000
7 障害者控除
  • 前年の12月31日において、あなたや控除対象配偶者および扶養親族(16歳未満含む)が、障害者である場合
※精神・知的や身体障がいがある65歳以上の方で障害者手帳をお持ちでない場合も、市区町村長より「障害者控除対象者認定書」の交付を受けていれば、対象となります。
詳しくはこちら
1人につき26万円(特別障害者については30万円)
※扶養親族が特別障害者であり、かつ、扶養している方と同居の場合、控除額は53万円となります。
8 寡婦控除 下記のとおり 26万円
9 ひとり親控除 30万円
10 勤労学生控除
  • 前年の12月31日において、あなたが、学生や生徒で、前年の合計所得金額が75万円以下で、そのうち、給与所得等以外の所得が10万円以下である場合
26万円
11 配偶者控除 下記別表のとおり
12 配偶者特別控除 下記別表のとおり
13 扶養控除
  • 生計を一にする親族の前年の合計所得金額が48万円以下の場合
①0~15歳(年少扶養控除):0円
②16~18歳、23~69歳(一般の扶養控除):33万円
③19~22歳(特定扶養控除):45万円
④70歳以上(老人扶養控除):38万円(同居の場合は45万円)
※年少扶養の方については、市県民税の非課税判定、寡婦、ひとり親控除の判定の対象及び扶養障害者控除の対象となります。
14 基礎控除
  • 前年の合計所得金額が2,500万円以下のすべての人にあてはまります。
納税義務者の合計所得金額 控除額
2,400万円以下 43万円
2,400万円超2,450万円以下 29万円
2,450万円超2,500万円以下 15万円

ひとり親控除、寡婦控除とは

1.ひとり親控除

婚姻歴の有無や性別に関わらず、以下の要件を満たす方はひとり親控除を受けることができます。

  1. (1)その人と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる一定の人がいないこと。
  2. (2)生計を一にする子がいること。
    ※この場合の子は、その年分の総所得金額等が48万円以下で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。
  3. (3)合計所得金額が500万円以下であること。

2.寡婦控除

上記のひとり親に該当せず、以下の要件を満たす方は寡婦控除を受けることができます。

  1. (1)夫と離婚した後婚姻をしておらず、扶養親族がいる人で、合計所得金額が500万円以下の人。
  2. (2)夫と死別した後婚姻をしていない人または夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人。
フローチャート

※事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる一定の者(住民票の続柄に「夫(未届)」・「妻(見届)」と記載)がいる場合、ひとり親控除、寡婦控除のいずれも適用されません。

配偶者控除・配偶者特別控除

平成31年度(平成30年分)市県民税から、配偶者控除及び配偶者特別控除が次のとおり改正されました。

(A)配偶者控除

配偶者を扶養している納税義務者ご自身の合計所得金額が900万円超〜1,000万円以下(給与収入であれば1,095万円超〜1,195万円以下)の場合、控除額が段階的になります。また、合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者控除は対象となりません。

(B)配偶者特別控除

配偶者の合計所得金額が48万円超〜133万円(給与収入であれば103万円超〜2,015,999円)の場合は、配偶者特別控除の対象となります。満額の控除を受けられるのは、配偶者の合計所得金額が48万円超〜100万円以下までの方であり、100万円超〜133万円までの方は控除額が段階的になります。 さらに、配偶者控除同様、配偶者を扶養している納税義務者ご自身の合計所得金額により、控除額が段階的になります。

【配偶者控除と配偶者特別控除】
  納税義務者の合計所得金額 【参考】
配偶者が給与所得のみの場合の配偶者の給与収入金額
900万円以下 900万超~
950万円以下
950万円超~
1,000万円以下
  配偶者の合計所得金額 市県民税 所得税 市県民税 所得税 市県民税 所得税
配偶者控除 48万円以下
(老人控除対象配偶者)
33万円
(38万円)
38万円
(48万円)
22万円
(26万円)
26万円
(32万円)
11万円
(13万円)
13万円
(16万円)
1,030,000円以下
配偶者特別控除 48万円超~
95万円以下
33万円 38万円 22万円 26万円 11万円 13万円 1,030,000円超~
1,500,000円以下
95万円超~
100万円以下
36万円 24万円 12万円 1,500,000円超~
1,550,000円以下
100万円超~
105万円以下
31万円 31万円 21万円 21万円 11万円 1,550,000円超~
1,600,000円以下
105万円超~
110万円以下
26万円 26万円 18万円 18万円 9万円 9万円 1,600,000円超~
1,668,000円未満
110万円超~
115万円以下
21万円 21万円 14万円 14万円 7万円 7万円 1,668,000円以上
1,752,000円未満
115万円超~
120万円以下
16万円 16万円 11万円 11万円 6万円 6万円 1,752,000円以上
1,832,000円未満
120万円超~
125万円以下
11万円 11万円 8万円 8万円 4万円 4万円 1,832,000円以上
1,904,000円未満
125万円超~
130万円以下
6万円 6万円 4万円 4万円 2万円 2万円 1,904,000円以上
1,972,000円未満
130万円超~
133万円以下
3万円 3万円 2万円 2万円 1万円 1万円 1,972,000円以上
2,016,000円未満
133万円超~ 0円 0円 0円 0円 0円 0円 2,016,000円以上

(C)注意点

配偶者の市県民税について

市県民税は個人の所得に応じて課税されます。よって、配偶者の合計所得金額が41万5千円(給与収入のみで96万5千円)を超えると、配偶者自身にも市県民税が課税されることがあります。

扶養親族等の数には含まれません

配偶者の合計所得金額が48万円(給与収入のみで103万円)を超えた場合、税法上の被扶養者ではなくなりますので、市県民税の非課税判定の際に用いられる扶養親族等の数に含まれません。また、配偶者が障がい者であっても、障害者控除の対象にはなりません。

しかし、納税義務者の合計所得金額が1,000万円超で配偶者の合計所得金額が48万円以下の場合は、配偶者控除の適用はありませんが、「同一生計配偶者」として扶養親族等の数に含まれます。配偶者が障がい者である場合は、障害者控除の対象になります。

用語の定義
同一生計配偶者
  • 納税義務者の合計所得金額⇒無制限
  • 配偶者の合計所得金額⇒48万円以下
控除対象配偶者
  • 納税義務者の合計所得金額⇒1,000万円以下
  • 配偶者の合計所得金額⇒48万円以下
配偶者特別控除の対象者
  • 納税義務者の合計所得金額⇒1,000万円以下
  • 配偶者の合計所得金額⇒48万円超133万円以下
(注)
上図の対象となる配偶者は、納税義務者(扶養者)と生計を一にする配偶者(青色事業専従者として給与の支払いを受ける人及び白色事業専従者を除きます。)に限ります。
(注)
控除対象配偶者のうち年齢70歳以上の配偶者は、老人控除対象配偶者となります。

なお、所得税の配偶者控除および配偶者特別控除につきましては、国税庁のホームページをご覧ください。

(7)所得割の税率(総合課税)

総所得金額から所得控除等を差し引いたものを課税総所得金額といい、これに上記所得割の税率(一律)を乗じて所得割額を算出します。

計算式の図

<計算例>

☆課税総所得金額が120万円の場合

市民税所得割=120万円×6%=72,000円
県民税所得割=120万円×4%=48,000円

(8)土地、建物、株式等を譲渡した場合の所得割の計算方法

土地建物等を譲渡した場合の所得に対する市県民税(住民税)については、他の所得と分離して次のように課税されます。

(A)土地、建物等の譲渡所得(分離課税)

区分 所有期間
長期譲渡所得 譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるとき
短期譲渡所得 譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下のとき

(B)土地、建物等の譲渡所得にかかる計算方法

収入金額-資産の取得費-譲渡費用=譲渡益

譲渡益-特別控除額(a)=譲渡所得金額

譲渡所得金額×税率(b)=所得割

(a)特別控除額

譲渡所得の内容 控除額
土地建物等を収用された譲渡 5,000万円
居住用財産の譲渡(相続等により取得した被相続人の居住用財産を譲渡した場合を含む) 3,000万円
特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡 2,000万円
特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡 1,500万円
平成21年および22年中に取得した土地等を長期譲渡 1,000万円
農地保有の合理化等のために農地等を譲渡 800万円
都市計画区域内にある低未利用土地等を長期譲渡 100万円

(b)土地、建物等の譲渡所得の税率

区分 市民税 県民税
短期譲渡 一般分 5.4% 3.6%
軽減分 3.0% 2.0%
長期譲渡 一般 一律 3.0% 2.0%
優良住宅地等 2,000万円以下の分 2.4% 1.6%
2,000万円超の分 3.0% 2.0%
居住用財産 6,000万円以下の分 2.4% 1.6%
6,000万円超の分 3.0% 2.0%

(C)株式等の譲渡所得等に対する税率

区分 市民税 県民税
一般株式等の譲渡 3.0% 2.0%
上場株式等の譲渡 3.0% 2.0%
上場株式等の配当等※ 3.0% 2.0%
先物取引 3.0% 2.0%

●前年において配当割又は株式等譲渡所得割を課された場合において、確定申告書等に必要事項を記載した場合には、配当割額又は株式等譲渡所得割額が住民税所得割から控除されます。これで控除しきれなかった分は住民税均等割に充当され、住民税均等割に充当しきれなかった分は還付します。

※平成22年度から上場株式の配当所得が総合課税と申告分離課税の選択制になりました。

詳しくはこちら

(9)税額控除

調整控除

市県民税(住民税)と所得税では、扶養控除や配偶者控除などの人的控除額に差があります。市県民税(住民税)の人的控除額の方が小さくなります。これに起因する税負担を調整するため、個々の納税者の人的控除の適用状況に応じて市県民税(住民税)を減額する措置を設けています。

※令和3年度から、合計所得金額が2,500万円を超える場合は調整控除の適用がありません。

(A)個人住民税の課税所得金額が200万円以下の人の場合

・人的控除額の差の合計額
・個人住民税の課税所得金額
* いずれか小さい額の5%

(B)個人住民税の課税所得金額が200万円超の人の場合

{人的控除額の差の合計額−(個人住民税の課税所得金額−200万円)}の5%

※2,500円未満の場合は2,500円

人的控除額
区分 市県民税 所得税 差額
配偶者控除 納税義務者の合計所得金額
900万円以下
一般(~69歳) 33万円 38万円 5万
老人(S29.1.1以前生) 38万円 48万円 10万
納税義務者の合計所得金額
900万超~950万円以下
一般(~69歳) 22万円 26万円 4万
老人(S29.1.1以前生) 26万円 32万円 6万
納税義務者の合計所得金額
950万超~1,000万円以下
一般(~69歳) 11万円 13万円 2万
老人(S29.1.1以前生) 13万円 16万円 3万
扶養控除 一般(H13.1.1以前生、H17.1.2~H20.1.1生) 33万円 38万円 5万
特定(H13.1.2~H17.1.1) 45万円 63万円 18万
老人
(S29.1.1以前生)
同居 45万円 58万円 13万
別居 38万円 48万円 10万
障害者 普通障害者 26万円 27万円 1万
特別障害者 30万円 40万円 10万
同居特別障害者 53万円 75万円 22万
本人該当 普通障害者 26万円 27万円 1万
特別障害者 30万円 40万円 10万
寡婦(旧寡夫) 26万円 27万円 1万
ひとり親 30万円 35万円 1万
母(旧特別寡婦) 30万円 35万円 5万
勤労学生 26万円 27万円 1万
基礎控除 納税義務者の合計所得金額
2,400万円以下
43万円 48万円 5万
納税義務者の合計所得金額
2,400万円超2,450万円以下
29万円 32万円
納税義務者の合計所得金額
2,450万円超2,500万円以下
15万円 16万円
納税義務者の合計所得金額
2,500万円超
0万円 0万円 0万
配偶者特別控除 納税義務者の合計所得金額
900万円以下
配偶者の合計所得金額
48万超~50万円未満
33万円 38万円 5万
配偶者の合計所得金額
50万以上~55万円未満
3万※1
配偶者の合計所得金額
55万円以上
0万※4
納税義務者の合計所得金額
900万超~950万円以下
配偶者の合計所得金額
48万超~50万円未満
22万円 26万円 4万
配偶者の合計所得金額
50万以上~55万円未満
2万※2
配偶者の合計所得金額
55万円以上
0万※4
納税義務者の合計所得金額
950万超~1,000万円以下
配偶者の合計所得金額
48万超~50万円未満
11万円 13万円 2万
配偶者の合計所得金額
50万以上~55万円未満
1万※3
配偶者の合計所得金額
55万円以上
0万※4

平成29年度税制改正による配偶者控除・配偶者特別控除の見直しに伴い、新たに控除の適用を受ける方は、控除差による新たな負担増が生じることはないため、調整控除の対象とはしないこととされました。

一方、納税義務者への所得制限導入により所得税との控除差が減少する部分については、控除差による負担増が減少することとなるため、調整控除に反映するとともに、納税義務者の所得制限導入により配偶者控除の適用が受けられなくなる方については、配偶者控除に係る調整控除の対象外とすることとされました。(令和2年度=令和元年中の所得から適用)

※1
改正前の配偶者特別控除の控除差
※2
改正前の配偶者特別控除×2/3の控除差
※3
改正前の配偶者特別控除×1/3の控除差
※4
新たに控除の適用を受け、控除差による新たな負担増が生じることはないため、調整控除の対象とはしない

税額控除

税額控除の種類 控除の概要
配当控除 国税において法人税と所得税の二重課税を排除する趣旨から配当控除の制度が設けられました。総所得金額の中に内国法人から受ける配当所得がある場合には、その者の算出税額から一定の金額を控除します。(ただし、配当所得の申告分離課税を選択した場合は該当しません。)
株式の配当等 市民税 県民税
課税所得 1000万円以下分 1.6% 1.2%
1000万円超分 0.8% 0.6%

●前年において配当割又は株式等譲渡所得割を課された場合において、確定申告書等に必要事項を記載した場合には、配当割額又は株式等譲渡所得割額が住民税所得割から控除されます。
これで控除しきれなかった分は住民税均等割及び森林環境税に充当又は委託納付され、充当及び委託納付しきれなかった分は還付します。

税額控除の種類 控除の概要
住宅借入金等
特別税額控除
平成21年~令和7年末までに入居した人で前年分所得税から控除しきれなかった額がある場合は、本年度の市県民税(所得割)から控除します。
詳しくはこちら
税額控除の種類 控除の概要
寄附金税額控除 都道府県、市区町村、日本赤十字社大分県支部、共同募金会大分県支部に対して前年中に行った寄附金額に応じて、市県民税(所得割)から控除します。
平成25年度(平成24年1月1日以降に支出した寄附金)より新たに、所得税で寄附金控除の対象となる寄附金のうち、別府市が条例により指定した寄附金が対象となりました。
・ふるさと納税について…詳しくはこちら
税額控除の種類 控除の概要
外国税額控除 所得割の納税義務者が外国にその源泉がある所得について、その国の法令によって所得税や市県民税(住民税)に相当する税が課税されたときは、その所得に対して日本においても課税するとなると、国際間の二重課税となります。これを調整するために、一定の方法により外国税額控除を行います。

(10)退職所得の特例

退職所得にかかる市民税・県民税は、退職手当等の支払の際に特別徴収されます。

1 退職所得金額の計算

勤続年数5年以下の役員等の退職手当等の場合 *1

退職手当等収入金額 - 退職所得控除金額 = 退職所得金額(1,000円未満切捨)

勤続年数5年以下の役員等以外の退職手当等の場合

上記以外の方の退職手当等の場合

(退職手当等収入金額 - 退職所得控除金額)×1/2= 退職所得金額(1,000円未満切捨)

勤続年数(*3) 退職所得控除金額
20年以下のとき 40万円 × 勤続年数 *最低80万円 *障害になったことに直接起因して退職したと認められる場合は、100万円の控除が加算されます。
20年超のとき 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20年)
*1
平成25年1月1日以降に支払われるべき退職手当等のうち、勤続年数5年以下の会社役員等の退職手当等につきましては、2分の1の計算適用はありません。
*2
令和4年1月1日以降に支払われるべき退職手当等のうち、勤続年数5年以下の役員等以外の退職手当等につきましては、退職所得控除金額を控除した残額のうち300万円を超える部分について2分の1の計算適用はありません。
*3
勤続年数1年未満は切り上げます。

役員等とは

2 市県民税額の計算

お問い合わせ

市民税課 普通徴収係

〒874-8511 別府市上野口町1番15号 (市庁舎GF)

電話:0977-21-1119

Eメール:tax-pf@city.beppu.lg.jp

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